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1ドライブでOpenMediaVault(NAS)を構築する

openmediavault(以下OMVと記述)を1台のドライブ(ストレージ)で構成する方法です。通常は、2台のドライブで構成するのがスタンダードですが、あえてチャレンジしてみました。


OMVは、お手軽にNAS(Network Attached Storage)を構築できるフリーのソフトです。 OMVに必要なハードウェア条件は、OMVサイトのPrerequisitesに記載がありますのでご覧ください。(以下の日本語訳は参考です。2018.06.29時点の情報を元にしています)

  • CPU: x86、x64やARMの互換プロセッサー
  • RAM: 1 GiB以上
  • HDD:
    • システム用ドライブ: 4 GiB以上
    • データ用ドライブ: 必要となる容量

この条件なら、3~4年前の大抵のPCでも問題なく満たす(仕様)条件に見えます。しかし、ドライブ(ストレージ)に関しては注意が必要です。OMVサイトのPrerequisitesから、最低2台が必要になることがわかります。以下の箇所です。

The entire disk is used as system disk and can not be used to store user data.


1台のドライブをOMVシステム用とユーザーデータ格納用の両方に使うことは出来ない、ことが記述されています。ですから、通常はOMVシステムをインストールするドライブはUSBフラッシュ、ユーザーデータ用ドライブはPC内蔵のHDD、のような2ドライブで構成することになります。


これを1台のドライブ(HDD等)にまとめる、というのが今回のトピックです。

注:ドライブを2つのパーティションに分けておいてから、OMVをインストールする方法では実現できません。


実はOMVのForum「How to partition and use OMV system disk for user data」に方法が記載されています。❼の箇所です。しかし、文字のみの説明であることに加え、3)に記述されているswapの移動の仕方が不明確です。ここでは、スクリーンショットを入れて詳しく説明します。


なお、OMVのインストールや設定は他サイトの情報をご参考ください。ここでの説明はOMVシステムを1台のHDDにインストールした後の操作になりますので、ご了承ください。

GParted Live CDの用意

パーティショニングのツールです。これを使って、OMVシステム用とユーザーデータ用の領域を1台のドライブ上に作成します。OMVとして使用するCPUアーキテクチャーにあったGParted Live CDを下記からダウンロードします。この作業は、OMVをインストールしたシステム以外で行います。


GParted Live CDのダウンロード先は、http://gparted.sourceforge.net/download.php になります。

GPartedDownload.gif


OMVで使用するCPUが64ビットなら「Download_gparted-live-0.31.0-1-amd64.iso」を、32ビットなら「Download_gparted-live-0.31.0-1-i686.iso」を入手してください。


iso形式ですからCD-Rに焼くか、rufus等を使ってUSBフラッシュから起動できるよう処理しておいてください。ここでの説明はCD-Rの使用を前提で進めます。

BIOSでDVD/CDドライブの起動優先順位を上げる

OMVをインストールしたシステムで行う作業です。システムの起動ドライブの優先順位を変更して、DVD/CDドライブの優先順位をOMVをインストールしたドライブよりも上位にします。


BIOSDVD/CDドライブから起動する操作は、過去の記事「 レスキューディスク起動設定編(マルウェア感染への対応準備)」に例がありますので、ご参照ください。

GPartedでの操作

OMVをインストールしたシステムで行う作業になります。DVD/CDドライブにGParted Live CDをセットして、このCDから起動します。

GPartedの起動では、何種類かの質問項目に答えます。その項目への入力はテキストベースで説明しておきます。「Select keymap from arch list」→「qwerty」→「Japanese」→「Standard」→「15」→「0」の順に入力します。


日本語環境にセットすると以下のGParted操作画面になります。

1.GParted00.gif
OMVを40GBのディスクにインストールした例。領域のほとんどが空き状態

2.GParted01.gif
パーティション「/dev/sda1」を選択(クリック)し、上部の「リサイズ/移動」マークをクリック

3.GParted02.gif
マウスのドラッグ操作か「新しいサイズ(MiB)」の箇所に数値を入力して、パーティションの大きさを変更

4.GParted03.gif
ここでは8MiBにして、「リサイズ/移動」ボタンをクリック(確定)

5.GParted05.gif
つづいて、パーティション「/dev/sda2」を選択(クリック)し、上部の「リサイズ/移動」マークをクリック

6.GParted06.gif
マウスでドラッグ操作するか、「前方の空き領域(MiB)」の値を「0」にセットして、パーティションを拡大

7.GParted07.gif
この状態にして、「リサイズ/移動」ボタンをクリック(確定)

8.GParted08.gif
パーティション「/dev/sda2」の容量が、32.19GiBに拡大

9.GParted09.gif
パーティション「dev/sda5」を選択(クリック)し、swapが選択されていることを確認。上部の「Copy」マークをクリック

10.GParted10.gif
パーティション「未割り当て」を選択(クリック)し、上部の「Paste」マークをクリック

11.GParted11.gif
「Paste」ボタンをクリック(確定)

12.GParted13.gif
パーティション「/dev/sda5」を選択(クリック)し、旧swapが選択されていることを確認。上部の「Delete」マークをクリック

13.GParted14.gif
「Delete」ボタンをクリック(確定)

14.GParted15.gif
旧swapが削除され新swapが1個だけあることを確認。パーティション「/dev/sda2」を選択(クリック)。次に上部の「リサイズ/移動」マークをクリック

15.GParted16.gif
マウスのドラッグ操作、または「新しいサイズ」の値を調整して最小化

16.GParted17.gif 
この例では、「新しいサイズ(MiB)」は「1023」。「リサイズ/移動」ボタンをクリック(確定)

17.GParted18.gif
パーティション「未割り当て」を選択(クリック)し、上部の「New」マークをクリック


18.GParted20.gif
サイズは変更せず、「ファイルシステム」も「ext4」のまま。「ラベル」はブランクでも構わないが、この例では「omvshare」を入力。そして「Add」ボタンをクリック(確定)

19.GParted21.gif
これまでの操作が保留されている。上部にある「Apply」マークをクリック

20.GParted22.gif
全操作を適用するので、「Apply」ボタンをクリック(確定)

21.GParted23.gif
保留されていた操作が開始

22.GParted24.gif
操作が完了したら、「Close」ボタンをクリック

23.GParted25.gif
新しいパーティション「/dev/sda3」の作成が完了。これをOMVのユーザーデータ領域として使う

24.GPcheck01.gif
念のため、パーティション「/dev/sda1」のファイルシステムをチェックするため、「/dev/sda1」を右クリックして、メニューの「チェック(H)」をクリック

25.GPcheck02.gif
念のため、パーティション「/dev/sda3」のファイルシステムをチェックするため、「dev/sda3」を右クリックして、メニューの「チェック(H)」をクリック

26.GPcheck03.gif
保留している操作を実行するため、上部の「Apply」マークをクリック

27.GPcheck04.gif
「Apply」ボタンをクリック(確定)

28.GPcheck05.gif
操作の実行

29.GPcheck06.gif
完了したら、「Close」ボタンをクリック(確定)

以上で、GPartedの操作は終了です。以下でGPartedを終了させ、OMVを起動させます。


30.GParted26.gif
左上の「GParted(G)」メニューから「Quit」

31.GParted27.gif 
「Exit」アイコンをダブルクリック

32.GParted28.gif 
「Reboot」→「OK」

33.GParted29.gif 
GParted Live CDメディアをDVD/CDドライブから抜き取り、「ENTER」キーを押して再起動

上記までの操作でOMVが起動しますが、もしOMV起動時にファイルシステムが「UNEXPECTED INCONSISTENCY」エラーとなった場合の処置を記載します。エラーが発生しなければ以下の操作は不要です。

 GParted31.gif
 プロンプト「(initramfs)」にコマンド「fsck -y /dev/sda1」を入力

 GParted33.gif
 この例では2度「fsck -y /dev/sda1」を実行。正常終了したら、コマンド「exit」を入力するとOMVが起動

34.(このステップは、下の35で「/dev/sda3」が認識できないときに行う操作。OMVのGUIで、ファイルシステムとして「/dev/sda3」が認識できれば不要)
OMVシステムのターミナルにログインプロンプトが表示されたら、rootでログインし、コマンド「mkfs.ext4 /dev/sda3」を入力

35.ブラウザー経由でOMVのGUI管理画面にログインして、メニューの「ストレージ」→「ファイルシステム」と辿り、「/dev/sda3」を追加。
もし、「/dev/sda3」が表示されないときは、ステップ34の操作を実行してから再度行う

これで、HDD1台のNAS(File Server)が完成です。古いPCの有効活用をしたいとき、NASもその対象にしてはいかがでしょうか。

上記の操作を行えば、古いPCにOMVをインストールしてNAS(File Server)にするとき、別途HDDの追加を考慮しなくても済みます。ただし、OMVの推奨構成ではないことに留意してください。


OMVのインストールや操作については、多くの情報があります。例えば以下です。



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[ 2018年07月01日 13:23 ] カテゴリ:misc. | TB(0) | CM(5)
ovmのバージョンは?
お世話になります。
こちらを参考にドライブ1台でovmを運用したいのですが、私のインストールしたHDDにはswap partion が無く、こちらで案内された構成と違います。
よろしければ、こちらの例でインストールされたovmのバージョンを教えて下さい。(できればダウンロード元も)
よろしお願いします。
[ 2018/11/02 08:55 ] [ 編集 ]
Re: omvのバージョンは?
Hiromiさま

こんにちは。当ブログ記事をご参照いただき誠にありがとうございます。
この記事で使用したopenmediavaultは、4.1.3です。ダウンロードもとですが、

https://sourceforge.net/projects/openmediavault/files/4.1.3/

の中にある「openmediavault_4.1.3-amd64.iso」となります。

よろしくお願いいたします。
[ 2018/11/02 12:04 ] [ 編集 ]
ありがとうございます!
早速のご回答、ありがとうございます。
現在職場で読んでおりますので、帰宅したら速攻でやってみます。
当方rock64にインストールしたいので、ご案内のサイトの OMV_4_Rock64.img.xz というイメージを使っておりました。
一刻も早く帰りたい気持ちでいっぱいです。結果は改めてご報告いたします。
[ 2018/11/02 14:11 ] [ 編集 ]
できませんでした(>_<)
ご報告が遅れて申し訳ありません。
当方の環境は、いわゆる Single Board Computer なので
rufus を使ったりやってみたのですが openmediavault_4.1.3-amd64.iso からの
インストールするにはスキルが不足して、うまくいきませんでした。
せっかくアドバイスを頂いたのにすいません。
[ 2018/11/02 23:49 ] [ 編集 ]
Re: できませんでした(>_<)
Hiromiさま

ご報告ありがとうございます。お役に立てなく済みません。
こちらでは、Single Board Computer(SBC)の環境がありませんので試すことはできませんが、openmediavault_4.1.3-amd64.isoは、ROCK64用のOMVではないのでインストールできないと思います。

以下は既にご存じの情報かも知れませんが、ご参考まで。

ROCK64の機能や構造には詳しくないのですが、

https://forum.openmediavault.org/index.php/Thread/23323-Rock64-media-board/

が参考になるかも知れません。その中の情報ではROCK64用のOMVイメージは以下の箇所あります。

https://github.com/ayufan-rock64/linux-build/releases/

stretch-openmediavault-rock64........xz、のいずれかだと思います。

日本の情報としては、「Rock64でコンパクトなNASを構築」と「Rock64のUSB HDDから起動できたOSは」でOMV構築が紹介されています(以下のURL)。

http://denor.daa.jp/rock64%E3%81%A7%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%AF%E3%83%88%E3%81%AAnas%E3%82%92%E6%A7%8B%E7%AF%89-openmediavault

http://denor.daa.jp/rock64%E3%81%AEusb-hdd%E3%81%8B%E3%82%89%E8%B5%B7%E5%8B%95%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%9Fos%E3%81%AF

以上、ご参考まで。
[ 2018/11/03 11:05 ] [ 編集 ]
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